毎日新聞  7/5(水) 14:39

 結婚相手に求める最低年収の平均は、男性が373万円、女性は550万円――。明治安田総合研究所が恋愛や結婚に関するアンケート調査を実施し、相手に求める経済力の男女差が浮き彫りになった。

 調査は、2023年3月に全国の18~54歳の男女7453人(うち未婚4400人、既婚3053人)を対象に、インターネットで実施した。

 交際相手が現在いるかを未婚者に尋ねたところ、男性は75.2%、女性は68・4%が「いない」と回答。一方で、未婚者の8割以上が「結婚したい」と希望した。

 結婚相手に求める条件は、「話・価値観が合う」(42%)、「一緒にいて楽しい」(38・9%)が上位で男女差がほぼなかった。一方で、「ルックス・見た目の印象」(26・8%)は男性が16・2ポイント高く、「収入などの経済力」(29・5%)は、女性が15・8ポイント高かった。

 未婚者に、結婚相手に求める最低年収と最低貯蓄額について聞いたところ、最低年収の平均は、男性が「300万~400万円未満」(25・6%)枠で、平均は373万円。女性が「500万~600万円未満」(29・3%)枠で、平均は550万円だった。

 相手に求める最低貯蓄額の平均は、男性が「100万~200万円未満」(22・6%)、女性が「500万~600万円未満」(23・8%)で大きく金額に差が開いた。

 生涯未婚率は20年の国勢調査で、男性が28・3%、女性が17・8%となっており、上昇傾向が続いている。上昇の原因についても、既婚者も含めて全員に質問した。

 「結婚はあくまで人生の選択肢のひとつ」(46%)、「独身生活が自由で、充実」(43・5%)などと、結婚にとらわれない生き方が浸透してきていることが分かった。一方で「収入がよくない」(40・4%)、「雇用が不安定」(30・2%)と経済的な不安を挙げる回答も目立った。

 明治安田総合研究所のエコノミスト、木村彩月さんは「経済的な事情などで結婚をあきらめる人をいかに減らすかが、生涯未婚率を下げるための政策で重要な視点だ」と分析している。【大平明日香】

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