9日午後5時40分ごろ、神戸市西区玉津町上池の建物に「白色のトラックが突っ込んだ。放置されている」と近隣住民から110番があった。兵庫県警神戸西署によると、建物は特定抗争指定暴力団神戸山口組(同市中央区)直系団体「西脇組」の事務所。門柱に擦り痕があり、同署が器物損壊事件として捜査している。

 同署によると、トラックはバックで突っ込んだとみられ、署員が現場に駆け付けた時には車内や周囲に運転手の姿はなかった。

 現場はJR明石駅の北約1キロの住宅街。事務所は暴力団対策法に基づく使用制限がかけられているため、無人で、通行人も含めてけが人はいなかった。

 近くに住む男性(67)は「『ドンッ』という大きな音が聞こえて外に出ると、山梨ナンバーのトラックが突っ込んでいて、上下黒っぽい服装の男が走って行く姿を見た。誰も使っていない事務所だから、何のために突っ込んだのかが不思議」と話していた。

 神戸山口組を巡っては、6月29日、神戸市北区の井上邦雄組長宅にガソリンをまいて放火しようとしたとして、放火予備の疑いで特定抗争指定暴力団山口組系組員の男が現行犯逮捕された。

 また昨年6月には、山口組と神戸山口組の抗争に絡み、山口組系組員が井上組長宅に回転式拳銃を17発発砲した事件も発生している。

神戸新聞 2023/7/9 21:23
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202307/0016566495.shtml