ロシアによるウクライナ侵攻を支持する一方でプーチン政権批判を繰り返していた軍事ブロガーが拘束されました。

拘束されたのはFSBロシア連邦保安庁の元大佐で軍事ブロガーのイーゴリ・ギルキン氏(53)です。モスクワの裁判所によりますと、ギルキン氏は過激派活動を呼びかけたとしてFSBに拘束され、9月18日まで勾留されることが決まりました。

ギルキン氏は、2014年にウクライナ・ドネツクで親露派の戦闘を指揮し、その後、マレーシア航空機撃墜事件にも関与したとしてオランダの裁判所から終身刑を言い渡されています。

ギルキン氏はウクライナ侵攻を支持していますが、作戦停滞についてプーチン政権批判を繰り返していました。

18日にはSNSでプーチン大統領を念頭に「23年間、国民の大半の目を欺くことに成功した下衆野郎」「この国は卑怯なクズ政権にあと6年も耐えることはできない」などと投稿していました。

このタイミングでの拘束について、イギリスBBCは「ワグネルの反乱が失敗に終わり軍が勢いを増した」のではとする専門家の分析を紹介しています。

7/22(土) 20:50配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/f31796df5a44aeb681e1e925832a42d6ee90c67e
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ロシアのプーチン政権によるウクライナ侵攻の停滞ぶりを批判してきた強硬主戦派のイーゴリ・ギルキン被告(53)が21日、モスクワ市内の自宅で拘束され、市内の裁判所に出廷した。「イーゴリ・ストレルコフ」としても知られる強硬国家主義者のギルキン被告は、過激主義の疑いで訴追された。最長で5年の禁錮刑を科される可能性があるという。

ギルキン氏の妻は、自分が外出中に自宅アパートで夫が拘束されたと明らかにした。

ロシア連邦保安庁(FSB)の情報将校だったギルキン氏は、ロシアによる2014年2月からのクリミア併合で主要な役割を果たした後、ウクライナ東部でロシアが後押しする武装勢力を率いた。

2014年7月にオランダ発のマレーシア航空機が撃墜され乗客乗員298人が死亡した事件に関与したとして、オランダの裁判所が昨年11月に終身刑を言い渡した被告3人の1人でもある。(以下ソース)

7/22(土) 11:11配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/05dcdbbd145c3d1b1f0c700f3a2b419090ccc81b
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20230722-66267814-bbc-000-1-view.jpg

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ギルキン氏は「ミルブロガー」と呼ばれるロシアの軍事ブロガーで最も知名度が高い人物の一人。こうした戦争特派員はウクライナ侵攻を支持しつつも、軍の作戦が難航している状況に批判を強めている。ギルキン氏はここ数カ月で批判のトーンを一段と強め、ロシアの国家やプーチン氏自身に矛先を向けていた。

ギルキン氏は今春、超国家主義の政治団体「怒れる愛国者クラブ」を共同設立。ロイター通信に対し、ロシアは「破滅的な性格を帯びた重大な国内政変の瀬戸際にある」とコメントしていた。

ワグネルの反乱が短時間で終わった翌日の25日には、もしプーチン氏が「戦争即応体制の創出にリーダーシップを発揮する用意がないのであれば」、「そうした厳しい仕事を遂行できる誰かに適法な形で権力を譲る必要がある」と述べた。

ただ、プーチン氏の我慢が限界に達したのは今月18日の発言かもしれない。ギルキン氏は自身のテレグラムチャンネルへの激烈な投稿で、プーチン氏を「ごろつき」「臆病な無能」とこき下ろしていた。

7/22(土) 9:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/54204f10c92e275d55fba9bc333dec70c70e8195
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20230722-35206867-cnn-000-3-view.jpg