京都府左京区の要法寺の池で育ったカモの親子が22日夕、約700メートル先の鴨川に引っ越した。親子で一列に歩いて移るのが毎年の風物詩になっている。

 午後6時半頃、母ガモを先頭に池を出発。子ガモ10羽がよちよち歩きで追いかけた。住民らが段ボールで壁を作り誘導したり、水をまいて歩きやすくしたりしたほか、川端署員も交通整理してサポートした。

 新高倉通では母ガモが来た道を何度も引き返して“迷走”したが、仁王門通に出るとまっすぐスムーズに進み、1時間ほどで無事にたどり着いた。

 例年は5〜6月に行われるが、今年は卵が動物にさらわれたとみられるアクシデントが発生。再度産卵し、6月下旬に 孵化ふか した。寺でカモの世話をしている住友宏子さん(78)は「何とか到着してほっとした。たくましく育ってほしい」と話した。

読売新聞 2023/07/25 06:55
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