描写が怖すぎるから?『はだしのゲン』教材削除問題と「学校図書館」のマンガ選書基準 #戦争の記憶
8/4(金) 21:50 All About
https://news.yahoo.co.jp/articles/23424f82cf14de08472c75d87dfed130f55b1531


夏休みに読まれることが多い「戦争」の本。原爆が落とされた広島を描いたマンガ『はだしのゲン』(著:中沢啓治)は、2023年6月、連載開始から50年を迎えました。

『はだしのゲン』については、2023年2月、広島市の平和教材から外されたことが話題になりましたが、2012年にも、描写が過激という理由から、松江市教育委員会が市立の小中学校に学校図書館での閲覧制限を要請したことがあります(批判を受け、翌年撤回)。その他にも、実は「ゲン」を巡る事件はたびたび起こっています。

今回は、そもそもどうしてマンガである「ゲン」が学校図書館に置いてあるのか。一方でなぜ今人気のマンガはないのか。『はだしのゲン』を中心に、学校図書館とその資料選定の基準について考えてみましょう。
◆「学校図書館」は教科を超えて全ての学びに関わる場

さて、ここでご自身やお子さんの学校図書館について、思い出してみてください。何と呼ばれていますか?

「図書室」「メディアセンター」「本の部屋」「調べものの部屋」など、いろいろな呼び方がありますね。けれども、正式な名称はあくまでも「学校図書館」です。

学校図書館は「学校図書館法」の第2条によって定められた、次の点を目的とする学校の設備なのです(※1)。

・図書、視覚聴覚教育の資料その他学校教育に必要な資料を収集し、整理し、及び保存し、これを児童又は生徒及び教員の利用に供することによって、学校の教育課程の展開に寄与する。
・児童又は生徒の健全な教養を育成する。

文部科学省の「学校図書館ガイドライン」によると、学校図書館には「読書センター」「学習センター」「情報センター」という3つの機能がある、とその運営上の望ましい在り方が示されています(※2)。それは学校図書館が、読書と学習を支え、情報を使う力を育む場などでもあるということです。

子どもたちにとって、最も身近な図書館である学校図書館。 そこは、ただ本を読んだり、貸出・返却をしたりするだけの場所ではないのですね。


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