※2023年8月11日 21:19
日本経済新聞

国際エネルギー機関(IEA)が11日公表した8月の石油市場リポートで、ロシアの7月の石油輸出収入が8カ月ぶりの高水準となったことがわかった。原油価格の上昇が影響した。主要7カ国(G7)などがロシア産原油の取引価格に上限を設ける制裁を発動するが、中国やインド向けの旺盛な輸出が続いている。

ロシアの7月の石油輸出収入は153億ドルと、前月比25億ドル増えた。22年11月(169億ドル)以来の高水準で、ウクライナ侵攻前の21年の平均(157億ドル)に迫っている。世界景気への楽観的な見方の高まりによる原油価格上昇の影響が大きい。原油の先物価格は9カ月ぶりの高値圏で推移している。

IEAは「中国とインドの2カ国で7月のロシア原油輸出全体の80%近くを占めている」と分析するほか、トルコや東欧向けの輸出が続いているという。石油輸出量は日量730万バレルと前月比で横ばいだった。国内での生産量の低下で、直近ピークの3月(日量810万バレル)から下落基調が続いている。

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