コロナ対策から事実上解放されて初めての夏。久しぶりの帰省や旅行を楽しむ予定の方々も多いのでは。そこで、地元の人しか知らない47都道府県の『トリビア』を紹介します。家族や旧友、旅先の人たちとの話題にチェックしてみてください。13日は首都圏・北関東の7都県です。

 東京都民にとって、10月1日の「都民の日」は親しみのある記念日だ。小中高校では休みになるところも多く、上野動物園や葛西臨海水族園、都美術館といった公共施設は入場無料になる。この日におでかけを楽しみにしている都民も多い。

 いわれは明治時代にさかのぼる。1889(明治22)年に生まれた東京市は、市制特例という法令により、市長を置かず、市役所も開設しないなど、市民の市政参加が大きく制限されていた。これを広げようという運動が続き、98(同31)年10月1日に特例が廃止され、東京市が独立した自治体になった。その歴史を忘れないため、1922(大正11)年に10月1日が「自治記念日」となり、戦後の52(昭和27)年に「都民の日」になった。

 そんな都民の日でおなじみだったのが、56(同31)年から97(平成9)年まで販売された記念バッジだ。特に、59(昭和34)年以降はデザインがカッパになり、「都民の日といえばカッパバッジ」という人も多い。着用すると無料や割引になる施設もあった。東京府開設150年となる2018(平成30)年に限定復活し、人気を集めた。

毎日新聞 2023/8/13 09:00(最終更新 8/13 09:00) 624文字
https://mainichi.jp/articles/20230804/k00/00m/040/120000c