※8/31(木) 10:32配信
京都新聞

 京都府南丹市美山町の国重要伝統的建造物群保存地区「かやぶきの里」で、訪日客が再び増える中、「トイレ問題」が関係者の頭を悩ませている。公衆トイレの大半が旧来の和式便器のため、使い方が分からない訪日客の使用で著しく汚れており、状況は従来以上に悪化している。関係者は「海外で使われる洋式に変更を」と願い、トイレを所有する市も洋式化の必要性は認識するが、着手の時期は見通せていない。

 かやぶきの里には休日、大型バスが1日10台以上訪れる。北村かやぶきの里保存会の中野善文会長は「新型コロナウイルスの感染拡大前のピーク時に近づいている」と歓迎するが、にぎわいの陰で悩みは増す。

 「夕方になれば、ひどいもの」。トイレの定期清掃を担う同町の女性(61)は声を潜める。駐車場の公衆トイレでは最近、便器周辺に汚物が付き、大量のトイレットペーパーが個室に散乱する事態が散見される。「臭いもひどい。トイレは観光地の顔なのに…」。

 コロナ前から「トイレ問題」はあったが、昨今の円安や、海外でのかやぶきの里の知名度上昇で訪日客の裾野が広がった結果、前より問題が目立つようになったとみられる。

 男女と多目的トイレで、個室が計12室あるうち、和式は8基。特に女性は9基のうち和式が7基を占める。和式は海外の一部の人にはなじみが薄く、後ろ前を逆にして使っているとみられる。利用法を絵で示し、英語や中国語などで説明もしているが、効果は薄い。中野会長は「日本人も多くが洋式を使う。膝が悪い高齢者らにも優しい。快適で、恥ずかしくないトイレにしてほしい」と洋式化を求める。

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