令和元年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)が事件のちょうど1カ月前、自宅のあったさいたま市の大宮駅で、包丁による無差別殺人を計画していたことが分かった。5日に京都地裁で始まった裁判員裁判で、検察側が冒頭陳述で明らかにした。
検察側の冒頭陳述によると、青葉被告は自身が10年をかけて執筆した小説が、平成29年の京アニの作品公募「京アニ大賞」に採用されなかったことから、京アニへの恨みを一方的に募らせるようになった。

その後、自宅アパートで騒音トラブルを起こしたり、携帯電話を解約したりと孤立を深め、「何も思いどおりにならないことに投げやり感、怒りを強めた」(検察側冒頭陳述)といい、令和元年6月18日には包丁6本を持って大宮駅に行き、無差別殺人を計画するも断念した、と指摘した。

青葉被告はそこから再び京アニに恨みの矛先を振り向け、その1カ月後の7月18日、京都市の京アニ第1スタジオに放火した。

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