米ワシントンの連邦地裁は5日、2021年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件の刑事裁判で、極右団体「プラウドボーイズ」の元トップ、エンリケ・タリオ被告に扇動を共謀した罪と大統領の権限移行の妨害を図った罪で禁錮22年を言い渡した。

同事件で言い渡された量刑としては最長となる。

タリオ被告は証言台によりかかり、頭をうなだれた状態で刑の言い渡しを聞いた。

他のプラウドボーイズ幹部3人も先週、有罪で量刑を言い渡された。

ティモシー・ケリー判事は「陪審は政治への関与で有罪と評決したのではない。タリオ被告らが扇動の共謀に関与した点で有罪にした」と指摘。被告について、有罪となった「行為に対する悔恨の念は感じられない」とも述べた。

さらに被告が「この共謀の究極のリーダー」であり、そこに疑いの余地はないとも言及。「革命的な情熱の動機を持って組織した究極の人物」と評した。

タリオ被告は事件の数日前、ワシントンの教会にあった黒人差別に抗議する「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命も大切)」の横断幕を燃やし、大容量のライフル銃の弾倉をワシントンに持ち込んだとして逮捕され、裁判所からワシントンからの退去を命じられた。

https://www.cnn.co.jp/usa/35208709.html