料金払わない観光客増加、オーバーツーリズム対応 白川郷ライトアップ、予約チケット制に変更

 岐阜県大野郡白川村荻町の世界遺産・合掌造り集落で毎年1、2月に行われる「白川郷ライトアップ」について、実行委員会は次回開催から、予約制度を変更すると発表した。予約した車の乗客一人一人にチケットを配布し、会場で身に着けてもらう。より厳密に入場者を管理することでオーバーツーリズムに対応し、予約者が快適に見学できるよう体制を整える。

 ライトアップは道路渋滞の解消や安全確保のために2019年から、村営の駐車場を予約制にして実施。しかし近年では予約をせず、利用料金を支払わずにタクシーや徒歩で訪れる観光客が増え、対応に苦慮していた。

 イベント直前に見学を希望する声が増えることを受け、これまで前年9月の1回のみだった予約受付を、9、11、12月の3回に拡充する。1回当たりの受け入れ人数も従来の3千人から4千人程度に増やす。

 予約制度の変更で運営コストが増すことから、1台4千円だった駐車場の利用料金は、予約時期に応じて5〜6千円に値上げする。村観光振興課の担当者は「トラブルを防ぎ、快適に楽しんでもらうためご理解願いたい」と話している。

岐阜新聞 2023年9月8日 09:12
https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/284404