ふるさと納税返礼品は明治「カール」 東京から申し込みが殺到する異例の反響
2023/9/21 08:00 産経新聞
https://www.sankei.com/article/20230921-73QWEBP7RBPFJNVV5G5HJ7RNHA/


明治のスナック菓子「カール」をふるさと納税返礼品に採用している松山市。今年4月から実施した第1弾では「懐かしい」「久しぶりに食べた」と大反響を呼び、7月14日から始めた第2弾もすでに「チーズあじ」は完売、「うすあじ」が残っているだけと人気を博している。カールは松山市内にある四国明治松山工場のみで生産され、販売は西日本に限定。このため、ふるさと納税の申し込みは東京を中心とする東日本からが圧倒的に多いようだ。

絶大な人気と知名度

カールは日本初のスナック菓子と銘打って昭和43年に登場した。トウモロコシを原料とし、ノンフライ製法にこだわっている。以来、半世紀以上続くロングセラー商品となっている。

「明治」は平成29年に生産拠点を四国明治の松山工場に限定し、6種のチーズをブレンドして味付けした「チーズあじ」と、昆布やカツオなどのうまみを生かした和風味の「うすあじ」の2種類を生産。西日本のみで販売している。親しみやすいテレビCMや、キャラクターの「カールおじさん」とともに全国になじみがあっただけに、販売している地域以外では懐かしがる人が多いようだ。

松山市は昨年、松山城、道後温泉本館をデザインしたオリジナルパッケージのカールが販売されたことをきっかけに、ふるさと納税の返礼品として、松山市で生産されるカールのブランド力を生かそうと取り組みを始めた。

6000円を市に寄付すると、返礼品としてカール10袋(1ケース)が送られる仕組み。1万8000円では30袋となる。チーズあじか、うすあじを選ぶことができるようにして、今年4月26日から第1弾を実施。当初はチーズあじ、うすあじともに5000袋の限定だったが、カールの人気と知名度は絶大だった。

申し込みが殺到し、5月の大型連休のころには予定数に達する見込みに。このため、市はその後、数度にわたって四国明治に追加発注し、申し込みを締め切った6月30日には、チーズあじ7200袋、うすあじ9620袋まで増えていた。すべてが売り切れ、7月上旬に発送を終えた。

圧倒的に東日本から申し込み

担当の市地域経済課主任、小切山早織さんによると、市のふるさと納税返礼品は約1000種類あり、「紅まどんな」などのブランド柑橘(かんきつ)、シラス、ポンジュース、旅行券が上位。カールはこれらに次ぐ人気ぶりで、第1弾の寄付額は1000万円を超えた。スナック菓子としては異例の反響となっているという。

「松山市の場合、ふるさと納税の申し込みは東日本が7割、西日本が3割。ところがカールは他の返礼品とは違い、圧倒的に東日本。98対2くらいの割合です。東京が特に多い」と小切山さんは話す。さらに、チーズあじの人気がとても高いという。


※全文はリンク先で