中国の李尚福(リーシャンフー)国務委員兼国防相(65)の動静が途絶えて1カ月がたった。7月末には秦剛(チンカン)前外相が解任されたばかり。政府要人の消息が説明もなく途絶える異例の事態に内外で戸惑いが広がっている。李氏には汚職にからむ失脚などの報道も出るなか、国防省は28日に定例記者会見を開いた。

 この日の会見では「李氏の汚職報道は事実か」「今も国防相なのか」と質問が相次いだ。呉謙報道官は「状況を把握していない」とだけ答え、今も李氏が国防相の任にあるかの確認にも応じなかった。

 李氏の動静は、8月29日に北京で開かれた国際会議に出席したと伝えられたのを最後に途絶えている。

8月の会見では「お答えしましょう」
 9月27日に習近平(シーチンピン)国家主席が開いた党中央政治局の会議を伝えた国営中央テレビの映像でも李氏の姿はなく、出席できなかった模様だ。李氏は原則月1回の同会議に前回まで参加していた。

 北京の外交関係者の一人は「…(以下有料版で,残り670文字)

朝日新聞 2023年9月29日 8時00分
https://www.asahi.com/articles/ASR9X6745R9XUHBI00Q.html?iref=comtop_7_04