※2023/10/02 15:00
読売新聞

 公道に面しない自身の田畑に行くために約50年間、隣接する市有地を無料で通行することを認められてきた大阪府和泉市の80歳代の農業男性が、市が有料化などを求めたのを不服として岸和田簡裁に調停を申し立てていたことがわかった。9月27日付。

 男性や不動産登記簿などによると、男性の田畑は先祖代々受け継がれたもので広さ約1000平方メートル。周囲は市有地や他人の土地に囲まれている。

 こうした土地は「 袋地ふくろち 」と呼ばれ、民法では、隣接する他人の土地を通る権利が認められている。隣接地の所有者は、通行料を求めることもできるが、田畑に隣接する土地約6700平方メートルを1972年に取得した和泉市は、男性が無料で通行するのを認めてきた。

 しかし、市は今年4月、2026年移転予定の大阪府警和泉署の予定地としてこの市有地の一部を府と交換。残りの区画も売却することを決定した。田畑に行くための幅約2メートル、長さ約50メートルの土地については、男性に最大約900万円で土地を買い取るか、市が保有を続ける代わりに「通行料」として年最大43万円を支払うよう求めている。

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