美食の国フランスを代表するパンのバゲットに使われる塩が、1日から減らされることになった。世界保健機関(WHO)の推奨に従って、市民の健康維持を目的に、フランスのパン屋で作る組合が政府と合意。加盟するパン屋に減塩を求めた。

 バゲットは外側をパリッと、中をやわらかく焼き上げた棒状のパンで、伝統的には小麦粉と水、塩とイーストだけで作る。フランスの食卓に欠かせないパンであり、街角で小脇にバゲットを抱えて歩く人を見かけることも少なくない。国連教育科学文化機関(ユネスコ)は昨年11月、バゲットを無形文化遺産に登録した。

 フランスの全国パン・パティスリー連合会(CNBPF)は9月19日、バゲット100グラムあたりの塩分を、10月1日から0・1グラム減らして、1・4グラム以下にするように加盟店に求めることを発表した。強制力はないが、不定期に加盟店を回って状況を確かめるという。

 同連合会は仏政府からの求めに応じて、これまでにもパンの減塩を進めてきた。今回の減塩で2015年時点と比べると100グラム当たりのバゲットの塩分は合計で0・3グラム減ったことになる。

 WHOによると、成人の塩分…()以下有料版で、残り296文字)

朝日新聞 2023/10/3 6:00
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