菅義偉前首相(衆院神奈川2区)は7日、会場建設費の上振れが懸念されている2025年大阪・関西万博を巡り、「誘致をした国としての責任がある。(パビリオンなどの)建築が遅れるということがあってはならない」と完遂を主張した。追加負担については「国民の納得が必要だ」として政府などに説明を尽くすよう促した。東京MXテレビの討論番組「田村淳の訊(き)きたい放題」に出演し話した。

 会場建設費は18年の誘致決定時は1250億円だったが20年に1850億円へ増額された。政府関係者によると、資材価格や人件費の高騰などで再度の増額は避けられず、最大で総額2350億円にまで膨らむ可能性があるという。

 菅氏は首相在任中、「世界との約束」として東京五輪開催に踏み切った経緯を引き、「世界での投票に勝って誘致した行事については責任がある。国を挙げて取り組むべきだ」とした。タレントで司会の田村氏に「増額についての説明は尽くされているのか」と問われ、「ようやく動きだしたところ。誠実に取り組んでほしい」などと回答。政府などの対応が十分ではないとの思いをにじませた。

神奈川新聞 | 2023年10月7日(土) 23:00
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