世界で被害が相次いでいる身代金要求型ウイルス「ランサムウェア」を製造したなどとして、警察庁は21日、日米など11か国と欧州警察機構(ユーロポール)の国際共同捜査で、チェコ在住の男を仏当局が逮捕したと発表した。

「ラグナロッカー」のサイト
 警察庁によると、男は各国の重要インフラなどを狙うハッカー集団「ラグナロッカー」の中核メンバーで、ウイルスの製造役だった。ラグナロッカーは同名のランサムウェアを使用し、国内では2020年にゲームソフト大手「カプコン」(大阪)への攻撃で「犯行声明」も出している。

 日本警察は20年以降、国内企業から数件の被害相談を受けて捜査を開始。21年10月頃から国際共同捜査に加わり、昨年発足した同庁サイバー特別捜査隊もサーバーの分析などを行った。今月16日に仏当局がパリ市内で男を逮捕し、オランダやスウェーデンの当局がサーバーを押収。盗んだ情報の暴露に用いる「リークサイト」を閉鎖させることにも成功したという。


読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231021-OYT1T50171/