※公開:23/11/08 06:00 更新:23/11/08 06:00
日刊ゲンダイ

 全国各地で相次ぐクマ被害に日本中が震撼している。

 日本に生息するクマは全部で2種類。北海道のみに生息するヒグマと、本州以南に生息するツキノワグマがいて、いずれも生息数は増加傾向にあるという。

 環境省は1日、クマによる人的被害状況の速報値を発表。今年は10月31日までに180人が被害に遭ったとされ、記録のある2008年以降で最悪の数字をマークしている。クマの冬眠は12月頃から始まるため、いまは「食い貯め」の時期。行動が活発化するため、被害の拡大が予想される。

 生息数が増加して、人々の暮らしを脅かす――。そのような地域がある一方で、四国は真逆の状況にあるという。

 四国はツキノワグマが生息する世界で最も小さな島だ。しかし「四国で捕獲されたツキノワグマの血縁関係と繁殖履歴」(2019年=鵜野-小野寺レイナ、山田孝樹、大井徹、玉手英利)によると、2019年時点の推定生息数はたったの16~24頭。環境省が発表する1種あたりの最小存続可能個体数(個体群が長期間存続するために必要な個体数)は100頭のため、絶滅の危機に瀕しているといえる。

続きは↓
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/331652