ブラックフライデーに合わせ、Amazon本社前で配達員らが抗議 労働環境改善求めたのに返事は「従業員じゃない」

 世界的なセールイベントが行われる「ブラックフライデー」の24日、東京都目黒区のアマゾンジャパン本社前で、配達員らの労働組合が労働条件の改善を求める抗議集会を開いた。
 世界約30カ国でアマゾンに抗議するキャンペーンの一環として、神奈川県や長崎県内の配達員らが加入する組合「東京ユニオン」などが主催した。約30人が「配達員に感謝しろ!」と書かれた横断幕を持ち、「Make Amazon Pay(アマゾンは正当な賃金を払え)」と声を上げた。
 これに合わせて、アマゾン側に過大な荷物量を減らすよう要求する文書を提出。配達員の荷物量はアマゾンが専用アプリで決めていると指摘し、「調整できるのはアマゾン以外にない。業務の安全のために改善を」と明記した。下請け会社から委託を受けるフリーランス(個人事業主)が大けがした業務中の事故を巡り、横須賀労働基準監督署が9月に労災と認定したことにも触れ、労働実態に即して雇用契約に切り替えるよう訴えた。
 参加した配達員の40代男性は、セール中に荷物が増えることで「荒い運転になりがち。無理をさせたら事故につながる」と話した。
 アマゾンジャパンは取材に対し「ドライバーの方々はアマゾンの従業員ではない」とコメントした。(森田真奈子)

東京新聞 2023年11月24日 20時49分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/292086