障がいがある子どもを持つ親が抱える不安。
それは将来、親である自分たちがいなくなった後に誰が大切な我が子を見守ってくれるのか…。
障がい者が暮らせる施設が全国的に足りていない中、親は安心して子どもを残せる社会を願い、必死に声を上げています。

●誰の責任でもない生活音
広島市の九内勇輝(くない ゆうき)さん(19)には自閉症と知的障がいがあります。
一日の大半、部屋の中を飛び跳ね、歩き回り、それは夜も続きます。
勇輝さんは同じ行動を繰り返すことで、心を落ち着かせていますが、家族が住んでいるのは大型マンション。
父の康夫(やすお)さん(45)は複雑な思いを抱えています。

【父・康夫さん】「集合住宅なので迷惑をかけてしまうとは思いますが、歩き回ることを止めてしまうと本人の気持ちが落ち着かなくなるので、止めることはできなくて…。」

勇輝さんには、物を壊したり自分の体を傷つけるなどの強度行動障がいがあります。
母の知子(ともこ)さん(46)は勇輝さんが時々、過敏な行動をとることを心配し、精神を安定させる薬を飲ませています。
勇輝さんの症状は突然現れ、何度も大声で叫びながら部屋の壁を殴ります。
普段の穏やかな勇輝さんとは、まるで別人のよう。
部屋の壁は大きくへこみ、壁紙ははがれ落ちています。

【母・知子さん】「なんで暴れとん。どこ叩いとるん。」
【勇輝さん】「うるさい、あっち行けや。(事業所に)行きたくないよ。うるさい人が多いから、一人で生活したい。」
【母・知子さん】「一人でどうやって生活するん。」
【勇輝さん】「父さんと母さんは離れて、俺一人でここで暮らす。」

勇輝さんは半年前から通っている障がい者の事業所を休んでいて、そのことを考え、パニックになりました。
両親は暴れる勇輝さんがけがをしないよう、体全体で抑えこみ、落ち着いたら「大丈夫だった?しんどかったね」と優しい言葉をかけています。

続きはYahooニュース テレビ新広島 2023/12/03
https://news.yahoo.co.jp/articles/01e42670f45a8ae9831e4f75afb541666955ff12