厚生年金などの保険料滞納で、資産を差し押さえられる企業が増えている。日本年金機構によると、今年度上半期(4〜9月)は約2万6300社で、前年度1年分(約2万7800社)に達する勢いだった。コロナ禍で猶予した保険料の徴収が本格化したためだが、差し押さえがきっかけの倒産も増えており、影響が広がっている。

 日本年金機構が徴収しているのは、厚生年金や中小企業などが入る公的医療保険の協会けんぽの保険料、介護保険料などがある。保険料の滞納が続くと、企業の預金や土地、建物といった不動産の差し押さえに動く。

 差し押さえをした事業所数は2009年度は約8300社だった。その後、増加傾向が続き、19年度は約3万3100社に増えた。

倒産も急増 前年同期の1.7倍
 この間、厚生年金では徴収対…(以下有料版で,残り1051文字)

朝日新聞 2023年12月7日 15時17分
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