武見敬三厚生労働相は8日、国が2013年から生活保護基準を引き下げた決定を違法とした先月30日の名古屋高裁判決を巡り、「当時は九州の一部で制度が悪用されるケースが多々あった」などとした発言の一部を撤回した。訴訟の支援団体が「悪印象を振りまく」と撤回を求めていた。

 武見氏は1日の閣議後会見で基準引き下げの背景を問われ、「当時は九州の一部の地域などで、生活保護制度が極めて好ましくない形で悪用されているケースなどが多々あった。窓口で大変大きく問題となり、職員が大変深刻な脅威の下にさらされることが実際多々起きていた」と述べていた。

 この発言に関して武見氏は、8日の閣議後会見で、「必ずしも九州地方で多かったというだけの話ではない。そこ(九州の一部)だけは撤回する」と話した。

 また、生活保護の不正受給は…(以下有料版で、残り317文字)

朝日新聞 2023/12/8 21:05
https://www.asahi.com/sp/articles/ASRD86R35RD8UTFL007.html?iref=sp_life_top__n