https://news.yahoo.co.jp/articles/b8412ca0e98437edeef14b2b8abcf26f13649233
 収監中のロシアの反体制派指導者、ナワリヌイ氏の広報担当者ヤルミシュ氏は11日、
ナワリヌイ氏が収監されていた露西部ウラジーミル州の刑務所から姿を消し、所在不明になったとX(旧ツイッター)で明らかにした。
ナワリヌイ氏を巡っては9月、過去に確定済みの計10年以上の禁錮刑に加え、新たに禁錮19年の刑が確定しており、より処遇が厳しい刑務所に移送された可能性がある。

ヤルミシュ氏によると、ナワリヌイ氏の弁護団が収監先の刑務所を今月11日に訪問した際、
刑務所側から「彼はもう(受刑者の)リストにいない」と説明された。
ナワリヌイ氏の所在を尋ねても刑務所側は回答を拒否したという。

ヤルミシュ氏は今月8日にも、刑務所を訪れた弁護団がナワリヌイ氏と面会できず、手紙による連絡も取れていないことをXで報告。
最近はナワリヌイ氏の体調が悪化していたとし、「心配だ」と述べていた。

プーチン露政権を批判してきたナワリヌイ氏は2020年8月、露国内線の旅客機内で倒れ、ドイツの病院に移送。毒物で襲撃された疑いが指摘された。
21年1月、ドイツからの帰国と同時に、過去の有罪判決の執行猶予条件に違反したとして露当局に拘束され、その後、禁錮2年6月の実刑判決を受けた。
今年9月には過激派組織を創設した罪などで19年の禁錮刑を言い渡され、凶悪犯らが収監される刑務所への移送が決定されていた。


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ナワリヌイ氏陣営、プーチン氏の弱さ露呈に照準 ロシア大統領選で
https://news.yahoo.co.jp/articles/7e18cfa831971f0e29fde0036a04a4844d5027f5
ロシアの反体制派指導者で服役中のアレクセイ・ナワリヌイ氏の陣営は、次期大統領選でプーチン大統領を負かすことはできないものの、
100日間の選挙戦がウクライナ侵攻や経済という重要な問題で大統領の脆弱さを示す好機になるとの見方を示した。
プーチン氏は8日、来年3月の大統領選に出馬する考えを表明した。
ナワリヌイ氏が服役中で、他の反体制派も収監されているか亡命しているため、有力な対抗馬は出ていない。

ナワリヌイ氏側近のレオニード・ボルコフ氏は、国民が政治に注目し、公約や解決策を期待する選挙期間中、政権が難しい話題を避けるのは難しいと指摘。
「プーチン氏は人々が憂慮する問題への答えを持っていないため脆弱だ」とし、戦争がいつどのように終結し兵士が帰還するかという出口戦略や、
貧困、汚職などを例に挙げた。

プーチン氏以外に出馬の意向を表明したのは今のところ3人。うち2人は知名度が低く、出馬に必要な30万人の署名を集められるか不透明。
3人目はイーゴリ・ギルキン元連邦保安局(FSB)大佐だが、過激派扇動の疑いで拘束され裁判を待つ身だ。
ナワリヌイ氏の陣営はプーチン氏以外の候補者に投票するよう呼びかける運動を既に開始している。