大みそかの終夜運転 各社さまざま 御岳、高尾登山、JRなどは運行 利用客減少、初詣スタイル変化に合わせ
2023年12月16日 07時23分  東京新聞
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毎年多くの初詣客でにぎわう御岳登山鉄道(東京都青梅市)や高尾登山電鉄(八王子市)など多摩地域の一部の鉄道は、この年越しも大みそかから元旦にかけて終夜運転を実施する。ただ、各社によると初詣の終夜運転の利用客は年々減少。新型コロナ禍をきっかけに終夜運転をやめた鉄道会社もある。(昆野夏子、岡本太)

標高929メートル、青梅市の御岳山山頂に鎮座する武蔵御嶽神社。例年、初詣や初日の出などを目当てに大勢の人が訪れる。

人出に対応するため、御岳山でケーブルカーを運行する御岳登山鉄道は、大みそかの午後11時から30分間隔で運行。最も混み合う元日午前3時半~7時は、混雑状況に合わせて随時折り返し運転を行う。

同じように初詣スポットとして知られる高尾山(標高599メートル)では、高尾登山電鉄が大みそかから元旦にかけて、ケーブルカーを15分間隔(混雑時は7分間隔)で終夜運転。京王電鉄は新宿-高尾山口間で終夜運転を実施する。

JR東日本も中央線快速(三鷹-高尾)、青梅線(立川-御嶽)などで終夜運転を実施。多摩都市モノレールは30~45分間隔で終夜運転を行う。

ある鉄道会社の担当者によると、鉄道の終夜運転は100年以上前に始まり、1930年代には多くの路線に広がったとされる。戦後は各社が初詣客を取り合うように終夜運転をPRしてきた。

ところが近年、元旦のまだ暗いうちから寺社に向かうかつての初詣のスタイルが変化。終夜運転の乗客数はコロナ禍以前から減少傾向となっている。

その影響で一部の鉄道会社は数年前から終夜運転を取りやめた。2021年元日、コロナ禍に伴う行動制限で各社が終夜運転を中止したのをきっかけに、そのまま終夜運転を実施しない鉄道会社が増えている。

小田急電鉄は19年の大みそかから20年の元日の運行を最後に終夜運転を実施していない。今回の年越しも終夜運転は行わず、早朝の臨時列車などで対応するとしている。


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