※2023/12/29 Published 2023/12/29 10:30 (JST)
長崎新聞

 長崎大学病院(長崎市)は28日、ロボットを使った子宮体がん手術を受けた県内在住の女性(当時54)が手術から2週間後に大量出血し亡くなった医療事故について、手術中や術後の管理に過失はなかったとする調査結果を公表した。事故後に停止していた同手術を来年2月から再開すると明らかにした。
 女性はステージ1の子宮体がんと診断され、昨年7月21日に手術支援型ロボット「ダビンチ」を使って子宮を全摘出。8月1日に退院したが、同4日夜、自宅で下半身から大量出血。搬送先の病院で死亡が確認された。同5日に長崎大学病院で病理解剖し、子宮に近い左外腸骨動脈に約2ミリの穴が確認された。
 同院は昨年11月、外部の専門家9人を含む委員17人で構成する「医療事故院内調査委員会」を設置。4月に報告書を取りまとめ、遺族に結果を説明していた。
 報告書によると、委員による手術ビデオの確認で「血管への明らかな熱損傷は認められなかった」などとした。女性は術後感染症を発症していたと考えられ、死因については「外腸骨動脈の全層に波及した化膿(かのう)性炎症による壁破壊に起因した動脈性出血」と判断。「感染性血管炎による血管破綻は想定外の稀有(けう)な合併症であり、退院時または死亡前に診断することは難しかった」と過失を否定している。

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