[社説]韓国の原発密集地帯でまたも大きな地震、甘くみてはならない 2023/12/1(金) 13:22配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0152f3199f8084f5c94752b977740401d0d5a21

30日午前4時55分ごろに気象庁が発した緊急災害ショートメッセージには、多くの国民が驚かされたことだろう。すぐに慶尚北道慶州市(キョンジュシ)の東南東19キロの地点で発生したマグニチュード4.0の地震が慶尚南道、慶尚北道一帯に震度3を超える揺れを引き起こした。建物の崩壊などの被害はなかったが、多くの人が2016年の慶州地震の記憶が呼び覚まされたという。

 地震がまたも頻繁に起きるようになっている。韓国では今年、11月30日までにマグニチュード2.0以上の地震が99回発生している。気象庁の集計がはじまった1978年以降で4番目の多さだ。韓国における地震は1990年後半から年間30回以上発生しはじめ、2016年(252回)〜2018年(115回)の3年間は急増。2019年からは68〜88回と多少減ったが、今年はまたも100回を超えることが確実だ。マグニチュード3.0以上の大きな地震もそれだけ頻繁になってきている。

 今回の大きな地震が慶州で起きたことには、もっと注目すべきだ。慶州は2016年9月12日夜に、過去最大のマグニチュード5.8の地震が起きた場所だ。過去2番目に大きなマグニチュード5.4の地震は、翌年11月に慶州に近い浦項(ポハン)で起きている。また蔚山(ウルサン)では慶州地震が起きる2カ月あまり前、マグニチュード5.0の地震が起きている。マグニチュード5.0以上の地震は、すべて国内における原子力発電所の最大の密集地域の近くで起きたものだ。