2025年の大阪・関西万博のアンバサダーを務める「ダウンタウン」の松本人志さんが芸能活動を休止すると吉本興業が発表したことを受け、斎藤健経済産業相は9日の閣議後会見で今後の対応を問われ、「突然の松本さんの発表なので、しっかり検討してお答えしたい」と述べるにとどめた。

万博アンバサダーは「大阪・関西万博の顔として、万博の魅力を伝える」役割。ダウンタウンのほか、人気デュオ「コブクロ」や宝塚歌劇団なども名を連ねる。日本国際博覧会協会(万博協会)のホームページでは、松本さんが「アンバサダーという大役を仰せつかり、ありがたき幸せです」などと意気込みを示している。

松本さんについては、林芳正官房長官が9日の会見で「万博アンバサダーへの任命を行った万博協会において適切に対応されるものと考えている」と述べ、詳細な説明を経産省にゆだねていた。

経産省幹部は「松本さんが報道内容を否定している以上、事実関係が分かるまで政府として動くのは難しい」と述べる一方、別の政府関係者は「様子見だが、今後の活動は事実上難しくなるだろう」と話した。

松本さんをめぐっては、先月発売の週刊文春が、松本さんらから性的被害を受けたとする女性の証言を報道。松本さんが所属する吉本側はこれまで「当該事実は一切ない」などと否定しているが、松本さんから「裁判に注力したい」などとして活動休止の申し入れがあったという。(相原亮)

朝日新聞 2024年1月9日 14時37分
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