21日に長崎市を初訪問した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のメリッサ・パーク事務局長(57)は、長崎原爆資料館ホールで講演。核兵器が使われる危険性が高まっているとし、核兵器禁止条約の重要性などを訴えた。

 講演会には約200人が参加。パーク氏は、日本が同条約に署名、批准していない点を踏まえた上で、「条約は核兵器廃絶の出発地点である」と強調した。

 その上で、「国際的に緊張が高まり、兵器が高度に発達し、核兵器が使われる危険性が高まっている」と指摘。「日本は今こそ核の傘という誤った考えを捨て、条約に加わるべきだ。核兵器を安全保障政策の一環として捉えている限り、核軍縮をリードすることはできない」と熱弁を振るった。

 参加者から、ロシアのウクライナ侵略や、パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍とイスラム主義組織ハマスの戦闘などにおけるICANの役割について問われると、パーク氏は「核兵器使用のリスクを高めず、停戦に導けるよう、世論に働きかけを行っている」と答えた。

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