NY地裁、トランプ氏に123億円の賠償命令 名誉毀損で - 日本経済新聞
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2024年1月27日 7:47

ニューヨーク市マンハッタンの連邦地裁の外で撮影されたジーン・キャロル氏=ロイター

【ニューヨーク=吉田圭織】トランプ前米大統領が女性作家のジーン・キャロル氏に対する性的暴行を否定し、名誉を毀損したとして損害賠償を求められた訴訟で、米ニューヨークの連邦地裁の陪審は26日、トランプ氏に総額8330万ドル(約123億4000万円)の支払いを命じる評決を下した。複数の米メディアが報じた。

陪審はトランプ氏に対して、キャロル氏の名誉修復のため1100万ドル、性的暴行を否定した発言が引き起こした精神的苦痛の損害のために730万ドル、トランプ氏が悪意を持ってキャロル氏についての発言をしたとして、6500万ドルの懲罰的な損害賠償を支払うべきだと判断した。

26日の法廷イラストで描かれたトランプ氏の姿=ロイター

トランプ氏は陪審の評決について自身のSNS(交流サイト)トゥルース・ソーシャルに「まったくばかげている! 評決のどちらにも同意しないし、私と共和党を標的としたバイデン(米大統領)指令の魔女狩りは上訴するつもりだ」と投稿した。

23年5月に別のニューヨークの連邦地裁の陪審は、性的暴行と名誉毀損に関するキャロル氏の訴えを認め、500万ドルの賠償金の支払いを命じていた。

キャロル氏は22年末から連邦地裁に性的暴行と名誉毀損でトランプ氏を訴えていた。キャロル氏は訴状で、90年代に訪れたニューヨーク市中心部マンハッタンにある高級百貨店のバーグドルフ・グッドマンでトランプ氏に性的暴行を受けたと主張していた。