連邦最高裁は8日、米大統領選の共和党候補指名争いで、西部コロラド州予備選へのトランプ前大統領の出馬資格を認めないとした同州最高裁判断の是非を審理する口頭弁論を開いた。判事から州最高裁の判断に懐疑的な意見が相次いだ。次回審理は16日に開かれる。

トランプ氏は大統領在任中、最高裁に保守派判事3人を送り込んだ。判事9人のうち6人が保守派となっており、同氏に有利な判断を示す可能性が指摘されている。

コロラド州最高裁は昨年12月、トランプ氏が2021年1月の議会襲撃事件に関与したと判断し、反乱に加わった者の官職就任を禁じる憲法条項に抵触したと認定した。

保守派のロバーツ最高裁長官はコロラド州など一部の州の判断だけで大統領選の出馬資格が左右されれば「恐ろしい結果を招くことになる」と指摘。リベラル派のケーガン判事も疑念を示した。

コロラドでの共和党予備選は3月5日に実施される。トランプ氏の大統領選への出馬資格を巡っては、東部メーンなど複数の州でも係争中。連邦最高裁の判断が影響を与えるのは確実だ。

トランプ氏側は反乱への関与を否定。憲法条項は大統領には適用されず、出馬資格は奪われないと改めて訴えた。

トランプ氏の出馬資格剥奪を求めた他の訴訟では、中西部のミネソタ州最高裁とミシガン州最高裁が請求を棄却した。(共同)

ソース/日刊スポーツ
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