東北新幹線大宮―上野間で架線を引っ張る重り設備が破断したトラブルで、JR東日本は22日、鉄製の重りがさびて膨張し、設備に強い力がかかったのが原因と発表した。2005年にJR山手線で同様の破断事故が起き、再発防止マニュアルはあったが、点検範囲を誤っていたという。

 破断したのは重りを支える鉄製の棒「重錘(じゅうすい)ロッド」。現場では、通常の重りの上に補助重り3枚が載せられていた。重りが膨張して補助重りの落下防止金具とロッドが接触し、破断したとみられるという。

 山手線事故を受けた再発防止策として、JR東はロッドと重りの間に5センチの間隔を確保することを決め、年1回点検してきた。だが、マニュアルで測定範囲の表現があいまいだったため、現場では補助重りの高さを考慮せず、通常の重りとの間隔を測定し「異常なし」と判断していたという。

 補助重りを使う365カ所の…(以下有料版で,残り102文字)

朝日新聞 2024年2月22日 22時00分
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