日本は今月、国連安全保障理事会の議長国を務めます。ガザ地区の戦闘の停止などをめぐって大国どうしの対立が深まる中、安保理では今月も激しい論戦が交わされる見通しで、日本は難しいかじ取りを求められます。

日本は今月、理事国が1か月ごとに務める安保理の議長国となり、1日、ニューヨークの国連本部で山崎国連大使が記者会見しました。

日本は、議長国として今月18日に核軍縮・不拡散をテーマにした閣僚級会合を開催することなどを予定していて、山崎大使は「安保理が国際社会の平和と安全を守るという責務を果たすために、各国と緊密に協力していきたい」と強調しました。

一方、人道状況の改善や戦闘の停止が焦点となっているガザ情勢について、各国の記者から問われた山崎大使は「イスラエルには自国民を守る権利はあるが、いかなる国家も国際人道法を順守しなければならない」と述べたうえで、アメリカが準備している人質の解放と一時的な停戦に向けた新たな決議案について、議論することを明らかにしました。

緊迫するガザ情勢や長期化するロシアのウクライナへの侵攻をめぐって、安保理では今月も激しい論戦が交わされる見通しで、大国どうしの対立から機能不全に陥っていると指摘される安保理で、日本は難しいかじ取りを求められることになります。

NHK NEWS WEB 2024年3月2日 10時14分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240302/k10014376991000.html