【ロンドン時事】国連教育科学文化機関(ユネスコ)が「和食」を無形文化遺産に登録して10年になったのを記念したシンポジウムが11日、英ロンドンで開かれた。新たな商流開拓に向けて地元レストランや食材を扱う小売店・卸売店関係者ら約130人を招待。参加者は日本食に欠かせないだしや発酵から生み出されるうま味の魅力を堪能した。

 日本の農林水産省や日本料理アカデミーEUなどが共催。日本の食文化やうま味、発酵に関する講義が行われたほか、料理人が実際に昆布締めやぬか漬けなどを用いて調理する過程を紹介した。

 農水省によると、2023年の海外の日本食レストランは13年比3倍超の約18万7000店に増加した。登録に尽力した料亭「菊乃井」の村田吉弘氏は「今の状況は想像できなかった」と感慨深げ。日本食を次の段階に進めるため「世界の料理人と切磋琢磨(せっさたくま)し、新たなレシピを作れる人を育てていきたい」と意気込んだ。

時事通信 2024年03月12日09時12分配信
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