https://news.yahoo.co.jp/articles/8ec82edca503ac00eeeb74ea88f4c0b3dc5e4824
 3週間前、ウクライナ東部ドネツク州アウジーウカの廃墟から弾薬不足のウクライナ軍第110独立機械化旅団を駆逐したロシア軍は、勢いに乗っていた。
第110旅団や、アウジーウカの北方に配置されていた第47独立機械化旅団など、この方面のウクライナ軍部隊が西方のより防御しやすい場所に後退するなか、
ロシア軍は数km前進した。
これはロシア軍が過去1年にウクライナで遂げた最大の前進だった。

しかし、ロシア軍がアウジーウカの西方でウクライナ側の新たな防衛線を突破し、防備の手薄な後方、さらには主要な人口集中地へと進撃する見込みは、今月潰えた。
第47旅団をはじめとするウクライナ軍部隊が再び向きを変え、ロシア側に反撃し、いくつかの場所では逆襲さえしたからだ。

もっとも、ウクライナ側も大きな損害を出した。
OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのアンドルー・パーペチュアが確認したところでは、第47旅団はM1エイブラムス戦車(重量69t、乗員4人)3両、
M2ブラッドレー歩兵戦闘車(重量34t、乗員3人・収容可能な歩兵7人)少なくとも4両、アサルト・ブリーチャー工兵車両2両(重量65t、乗員2人)2両など、
保有する装甲車両の10%近くを失った。第47旅団はこれら米国製装甲車両の運用で中心を担っている部隊だ。

それでも、アウジーウカの北西8kmほどにある村ベルディチ方面で抵抗する第47旅団は、被った損害よりもはるかに多くの損害をロシア側に与えた。
ベルディチに向かう道路には、ロシア軍の戦車や歩兵戦闘車、BTR-80などの装甲兵員輸送車の残骸が散乱している。
ロシア軍の歩兵の遺体が大量に散らばっているのはいうまでもない。その数は数百体にのぼるかもしれない。

それ以上に重要なのは、第47旅団やその南で戦う近傍の旅団などウクライナ側が、ロシア軍の第2諸兵科連合軍と第41諸兵科連合の進撃を食い止めたことだ。
アウジーウカを陥落させたロシア軍は続く2週間、勢いを駆って西進し、ステポベ、ラストチキネ、セベルネといった村や集落を制圧した。
しかし、それはウクライナ側がこれらの村落を守る選択をせず、さらに西のベルディチやオルリウカ、トネニケといった村に向かうことにした結果だった。
これらの村は後方に池などの水域があるため、回り込んで攻撃するのが難しく、防御は比較的しやすい。

ウクライナのシンクタンクである防衛戦略センター(CDS)は、アウジーウカ方面では3月第2週
「第47独立機械化旅団がベルディチの防衛に成功し、敵の第15、第30両独立自動車化狙撃旅団の攻撃を撃退した」と報告している。
さらに次のように戦況を評価している。

■アウジーウカ攻防戦はロシア側の「ピュロスの勝利」で終わろうとしている
「(ウクライナ軍の)第3独立強襲旅団はオルリウカ方面で敵の攻撃を撃退した。
第25独立空挺旅団はこの方面で防御態勢をとった。敵はオルリウカの南にある複数の池沿いに前進し、(その1つ)ゾリャンシキー池の南西に侵入した」
「(ウクライナ軍の)第53独立機械化旅団は、敵の第41(諸兵科連合)軍第55独立自動車化狙撃旅団の支援を受ける
第1軍団第114独立自動車化狙撃旅団による攻撃を撃退した。第53旅団はトネニケで陣地を保持し、戦術面で形勢を改善した」

アウジーウカ方面作戦がいったん終わりに近づくなか、ロシア側に誇れることがあるとすれば、トネニケの南東の一角にどうにか侵入し、塹壕に入ったことだろう。
ただし、これはトネニケに容赦のない爆撃を加えることで実現したことであり、その過程でロシア空軍は複数の軍用機を失った。
「(ロシア軍の)第1軍団第1独立自動車化狙撃旅団と第41(諸兵科連合)軍第35独立自動車化狙撃旅団がトネニケを南側から攻撃したが、成功しなかった」
とCDSは指摘している。

5カ月にわたったアウジーウカ攻防戦は、こうして終わろうとしている。
この戦役はロシア側の勝利ではあったものの、それは損害があまりに大きく、得るものは少ない「ピュロスの勝利」だった。
ロシア軍は廃墟と化したアウジーウカを占領した。引き換えに、少なくとも1万6000人にのぼる人員と750両以上の車両を失った。
対するウクライナ側の損害は死者2000〜3000人、負傷者数千人、車両100両足らずだったとみられる。

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★1:2024/03/09(土) 18:40:49.12
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