栃木県那須町の山間部で全身が焼けた男女2人の遺体が見つかった事件で、遺棄された男性とみられる映像が遺体発見前日の15日夜に東京都内の防犯カメラに映っていたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。遺棄現場周辺の防犯カメラには、16日未明に不審な車が通過する様子が映っており、県警は男性がこの間に事件に巻き込まれた可能性があるとみて調べている。

 県警によると、亡くなった男性は本籍が東京都台東区の住所・職業不詳宝島龍太郎さん(55)。女性は40~60歳くらいで、身元は分かっていない。いずれも死因は首を圧迫されたことによる窒息死で、女性は頭部も骨折していることなどから、県警は2人が何者かに殺害されたとみて捜査を進めている。

 捜査関係者によると、宝島さんとみられる映像は東京都内の防犯カメラで確認された。さらに、栃木県の遺棄現場周辺の防犯カメラには、発見の約3時間前の16日午前4時頃、不審な黒い車が映っていた。県警はこの車が犯行に使われたとみて、映像を解析し、車の特定を進めている。

 県警は、17日に東京都内の警察署に出頭した20歳代の男性について、18日も任意で事情を聞いた。

読売新聞 2024/04/18 21:22
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240418-OYT1T50165/