■トイレが大行列「デザイナーの自己満足としか思えない」
13日に開幕した大阪・関西万博でトイレの使い勝手が物議を醸している。デザインを追求するあまり、使いやすさが無視されているとネット上で批判が起こっている。実際にトイレを使用し、問題提起を行ったべにたち(@oriori1917)さんに詳しい話を聞いた。

「万博に肯定的な私でさえ、このトイレは舐めてんのかと思った」

13日、万博観覧を終えたべにたちさんは複数の画像を添えて、男性用トイレの仕様を解説。投稿は大きな反響を呼び、「これは本当の意味での『デザインの失敗』だなあ…」「何でこんな無駄で使用者に優しくないデザインにしたのか」「こんなの子どもが入って違う場所に出たら親の場所がわからなくなって迷子になりそう」「出入りを一つにすると動線が混乱するから一方通行にすれば、スムーズじゃ無い?と考えたのだろうが、実運用を想像しなかったのでトータルな利便性で失敗したんだろうな」「大抵はディレクターやエンジニアにダメ出しされて事なきを得るんだが、実現しちゃった一例」「なんかめっちゃ叩かれてるけど男子トイレが個室になったのってめっちゃいい事じゃないの?求めてる人多くなかった?」など多くの声が寄せられた。

もともと開幕日に万博に行く予定はなく、急きょ訪れたというべにたちさん。

「当日朝、前日まで満員だった昼間の入場予約に空きが出ているのを見つけ、会社からもらったチケットですぐに予約して入場したため全くのノープランでした。何度も来るつもりなので、リングに上るなど、とりあえず実際に会場内をひと通り歩いてみた感じです」

昼前に入場し、滞在時間は4時間ほどで、開幕したばかりの万博の雰囲気やおおまかな会場の様子を体感したという。その中で、気になったのがトイレだった。男性用小便器といえども個室に分かれ、入口と出口が異なる構造だ。通常のトイレは、行列ができたとしても先頭から順番にトイレを使うことができるが、個室に分かれているため、並んだ個室によっては順番が前後することもある。さらに入室後、「ドア横のボタンでロックする」というなじみのない手順があり、使いやすさを複雑にしている。手洗い場は出口の先で共用となっている。

「公衆トイレとしてはかなり特殊な構造であるにもかかわらず、外側に説明書き等は一切ありませんでした。あるのはデザイナーの自己満足としか思えないパンチングのピクトグラムだけです(肉眼ではもっと見にくいです)。小便のために5分以上並んでいたと思いますが、その間に何となく仕組みを理解しました。ただ、どうやってロックするのかは実際に個室内に入って初めて分かりました。ロックしないまま用を足して出ていく人もいたので、その場合次の人は頃合いを見てドアを開けて様子を見るしかありません」

トイレの行列は女性用でも起きていた。

「私の周り(男性小便器)では回転が悪いことによる長い待ち時間以外は混乱はありませんでした。ただ、私が行った時点で男性小便器を除く多くの個室が使用不可になっていましたので、女性の列は余計に長くなっていました。ポストにある通り、男性専用の大便器がなくオ―ルジェンダー用に並ぶ必要があり、そこには女性ばかりの列ができているため、男性がこのトイレで大便は事実上無理でしょう」と指摘。腹痛などの緊急のトラブルがあった場合でも、長い列で待つ必要がありそうだ。

■万博肯定も「当該トイレは本当にひどい」 改修の必要性を訴え
デザインや未来感を強く打ち出すあまり、使い勝手が置き去りにされた印象がぬぐえない。

「(必要なのは)ただただ大人数が使うことを想定した、男女に分かれた大空間のトイレでしょう。東西ゲート付近には大きなトイレがありますが、大屋根リング内側エリアのトイレが貧弱のような気がしました」と続けた。

日本のみならず、世界各地から40以上のパビリオンが出展。地元で開催される万博に関心を持ち、開幕を楽しみにしていた。

「帰りに4、5月の入場者だけに配布される通期パスの割引コードをゲットし、実際に通期パスを購入しました。これから各方面のオペレーションも改善されていき、メディアや口コミによってパビリオンやイベントの魅力が徐々に広まることを期待しています」と話す。

それだけに、トイレ問題には改善を訴える。
※以下出典先で

ENCOUNT 4/15
https://encount.press/archives/782369/
https://pbs.twimg.com/media/GoZxj2tXsAAIAnr?format=jpg