IHIが愛知工場(愛知県知多市)での液化天然ガス(LNG)船向けタンクなどの海洋構造物の生産から撤退する方針を固めたことが分かった。受注済みのタンクの完成を待って、愛知工場の生産機能を停止する。500人程度いる従業員については配置転換などで対応し、雇用は確保する見通しだ。

同社は、苦戦する海洋構造物事業の抜本改革を検討しており、生産撤退はその一環となる。生産機能の停止後に拠点をどのように活用するかなど、詳細は25日午後に発表する方針。

同社は海洋資源の掘削船やLNG船向けタンクの工事が計画通りに進まず、2017年3月期連結決算では純損益がゼロとの見通しを示している。こうした状況を踏まえ、同社は愛知工場の在り方も含め構造改革の検討を進めていた。

     ◇

IHIの愛知工場は1973年5月、愛知県知多市の臨海部に開所。世界的な造船所として知られたが、近年は主に大型海洋構造物を製造。洋上の石油生産設備なども手掛けていた。

ソース/中日新聞社
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017042590165834.html