NYで野口英世「90回忌」 邦人医学生へ奨学金制度も
2017/5/22 9:34
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG22H18_S7A520C1000000/

 【ニューヨーク=共同】福島県出身の細菌学者、野口英世(1876〜1928)の命日の21日、ニューヨークにある野口の墓地で、現地の日本人医師らでつくる「ニューヨーク野口英世記念会」が墓前祭を開いた。
 記念会は今年を「九十回忌」の節目として日本人医学生向けの奨学金制度創設を決めるなど、業績をたたえる活動を続けている。
 記念会の会長でコロンビア大医学部循環器内科の本間俊一教授は「米国で学ぶ日本の若い医学生たちを支援しながら(野口の業績を語り継ぐことで)刺激も与えたい」とあいさつした。
 墓前祭には、野口が研究拠点としたロックフェラー大(当時はロックフェラー医学研究所)のティモシー・オコーナー副学長や、福島県立医科大の教授ら約40人が参加した。
 記念会による奨学金は、今年秋ごろから対象者を選考し、来年から給付を始める予定。日本人の若手研究者から毎年2〜5人程度を選ぶという。
 野口は黄熱病の研究で滞在していた現在のガーナで、黄熱病のため死去した。遺体は米国へ搬送されて同医学研究所が手厚く葬り、ニューヨークのウッドローン墓地で眠っている。