名古屋大病院(名古屋市昭和区)は23日、平成27年7月に同病院で甲状腺乳頭がんの手術を受けた三重県の20代男性患者が、手術の翌日に死亡したと発表した。
病院側は診療行為が不適切だったとして、遺族に謝罪した。賠償も検討している。

 同病院によると、手術の翌朝、男性の肩から首にかけて腫れがあるのを看護師が見つけ、医師に連絡。医師は経過観察を指示した。
男性はその後、強い呼吸困難を訴えて心肺停止に陥り、駆け付けた医師が蘇生を試みたが死亡した。
手術後に出血が長時間続き、できた血腫が気道を圧迫して窒息したと考えられる。医師が早期に出血と診断していれば、救命できた可能性があるという。

 石黒直樹病院長は「全て責任が当院にあることが明白になった。本当におわびしたい。ざんきに堪えない」と陳謝した。

男性は25年12月にも甲状腺がんの手術を同病院で受け、定期検査のため通院。27年5月にがんの再発が分かり、同7月に手術を受けた。

http://www.sankei.com/west/news/170523/wst1705230055-n1.html