【ベルリン=石川潤】フランスのルメール経済相は22日、ベルリンでのドイツのショイブレ財務相との初会談後に記者会見し、英国の欧州連合(EU)離脱は「独仏の金融機関にとってチャンスになる」と語った。英国とEUの厳しい交渉が見込まれるなか、英EU離脱による自国の利益に政府高官が直接言及するのは珍しい。ショイブレ氏は発言しなかった。

 欧州で活動する多くの金融機関が、英EU離脱を見据えて拠点をロンドンからフランクフルトやパリなどに移す検討を進めている。ただ金融センターであるロンドンの地位低下が、欧州大陸にとって本当に利益となるかは意見が分かれている。

 ルメール氏とショイブレ氏は会談でEUの統合強化に向けて連携していくことを確認。ギリシャ債務問題でショイブレ氏は「正しい方向に向かっている」と述べた。

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