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【6月5日 時事通信社】第2次大戦中、日本軍の支援を受けて英国と戦ったインド独立運動の英雄スバス・チャンドラ・ボースが、1945年に事故死していたことをインド政府が公式に認めた。ボースについては、事故死せずに旧ソ連に亡命したなどとする「生存説」が根強かったが、こうした異論を最終的に否定したことになる。

 インドでの報道によると、ボースが変名を使って1985年まで北部ウッタルプラデシュ州で生きていた可能性があるとして、真相解明を求める市民団体幹部が今年4月に情報公開を請求。内務省は5月30日、ボースが「1945年8月18日、飛行機事故のため台北で死亡したと結論付けた」と回答した。

 与党インド人民党(BJP)幹部で、ボースの兄の孫に当たるチャンドラ・クマル・ボース氏は「(回答は)無責任だ。特別調査委員会設置を要求する」と激怒。一方、ボースのおいの妻、クリシュナ・ボースさんは「一生を国の自由のためにささげた偉大な人物について論争するのは良くない。若者たちは彼の理想を学ぶべきだ」と結論を歓迎した。

 ボースの死をめぐっては、政府が計3回、調査委員会を設置。3度目の調査委は飛行機事故での死亡に疑問を投げ掛けていた。(c)時事通信社

2017/06/05 05:36(英国)