千葉県に登録する現役保育士のうち約2割が退職を考え、その理由では「給料が安い」が最多だったことが、県の調査でわかった。
一方、保育士資格を持ちながら働いていない「潜在保育士」のうち約6割が、「条件の改善があれば就業する」とした。県は処遇改善などで保育士確保に取り組む方針だ。

調査は昨年11月〜今年2月、県内の保育士登録者(1956年生まれ以降)5万3686人に郵送で実施し、1万8599人から回答を得た。回答者のうち現役保育士が約6割、潜在保育士が約4割だった。
現役保育士に今後も仕事を続けたいかを尋ねたところ、「保育士を辞め他の職種で働きたい」が16・1%、「保育士を辞め働かない」が3・3%だった。「保育士を続けたい」は77・4%だった。

辞める理由(複数回答)では、「給料が安い」が24・0%で最多。「休暇が少ない」(16・1%)が続き、勤務条件への不満が大きいことが浮き彫りになった。
潜在保育士が就業しない理由(複数回答)も、「給料が安い」が15・6%と最多で、「就業時間が長い」(12・7%)が続いた。条件が改善されれば就業すると答えた人は63・1%に上った。

県は県議会6月定例会に提出する今年度一般会計補正予算案に、民間保育士の給与を1人当たり月額2万円引き上げるなどの処遇改善策を盛り込んだ。
県は「県内で保育士として働き続けたいと思ってもらえるよう、処遇改善や職場定着の取り組みを強化したい」としている。

配信 2017年06月06日 09時55分
YOMIURI ONLINE
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