北西太平洋での調査捕鯨 捕獲頭数40%増の新計画 水産庁
日本放送協会:2017年6月7日 19時29分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170607/k10011009681000.html

水産庁は、日本の沿岸海域を含めた北西太平洋で行っている調査捕鯨で、鯨の年齢や繁殖の実態などを把握する必要があるとして、
捕獲頭数を昨年度までの調査に比べて40%増やして300頭余りとする新たな計画を決めました。
水産庁では、南極海に加えて三陸沖など日本の沿岸海域を含めた北西太平洋でも調査捕鯨を行っており、
この海域での今年度から12年間にわたる新たな調査計画を決定しました。

それによりますと、捕獲頭数は年間でミンククジラが170頭、イワシクジラが134頭で合計は304頭となり、昨年度までの217頭に比べて40%増やしました。

その理由について、水産庁は
「これまでは鯨が何を食べているかなど生態系の解明を目的にしていたが、新たな計画では年齢や繁殖の実態を把握する必要があり、
この調査のために必要な捕獲頭数を科学的に計算したためだ」としています。

調査捕鯨をめぐっては、国際司法裁判所が2014年に南極海での調査捕鯨について中止するよう命じる判決を出しました。
これを受けて水産庁は、裁判の対象となった南極海だけでなく、北西太平洋での調査も捕獲頭数を減らしていましたが、
今回、一転して増やしたことで日本の調査捕鯨に対する国際的な反発が強まる可能性もあります。