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[東京 3日 ロイター] - ユニバーサルエンターテインメント(6425.T)の創業者、岡田和生氏(74)が、同社および筆頭株主である「岡田ホールディングス合同会社」(岡田HD、本社:香港)の取締役を解任された問題を巡り、自らの後継者としてきた長男のほか、長女、妻を相手取り香港の裁判所に訴訟を起こしたことが、ロイターの調査と岡田氏へのインタビューでわかった。

同氏は訴訟の詳細を明らかにしていないが、ロイターとのインタビューで「和解に向けたチャンス」と述べ、自身に降りかかった「お家騒動」を話し合いで解決したいとの胸中を語った。

ロイターが香港で確認した訴訟情報によると、岡田氏が訴えたのは自身の長男である知裕氏と長女の裕実氏、妻の幸子氏、および岡田HD。訴訟の詳細は閲覧できなかった。

<突然の取締役解任、知らされたのは決定後>

岡田HDはユニバーサルの安定株主として設立され、今年3月末時点で同社の69.02%(3月末時点)を握る筆頭株主となっている。インタビューで和生氏は、1993年ごろに家族に岡田HDの株式を分け与え、長男の知裕氏には事業承継者の候補として、株式を多めに渡したと語った。

この結果、岡田HDの議決権の53%は現在、知裕氏と裕実氏が保有している。これに対し、和生氏の保有比率は46.4%。過半の議決権を和生氏以外の家族が持っており、岡田HDの取締役人事は和生氏の同意がなくても議決できる。実際に、和生氏は自身の意に反して、岡田HDとユニバーサルの取締役を解任された。

岡田氏によると、岡田HD取締役から5月12日付で解任されたことを同18日まで知らされなかった。同23日に開催されたユニバーサルの取締役会で突然、ユニバーサルの取締役の解任も通告されたという。
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(江本恵美、ネイサン・レイン、取材協力:ウィリアム・ホー)

2017年 7月 3日 5:36 PM JST