7/5(水) 19:47配信 IBC岩手放送

「二度と繰り返さぬために…」中2男子いじめ自殺から2年/岩手・矢巾町

 岩手県矢巾町で当時中学2年生の男子生徒が、いじめを苦に自殺してから5日で2年となりました。町内では悲しみがまだ癒えぬ中、いじめ防止に向けた取り組みが続いてます。

 おととし7月5日、矢巾町のJR矢幅駅で、当時中学2年生の男子生徒が列車に飛び込んではねられ亡くなりました。男子生徒が担任に提出していたノートには学校でのいじめをうかがわせる言葉が複数見られ、町が設置した第三者委員会は去年12月報告書をまとめ、同級生から顔を殴られるなど、中学校で男子生徒へのいじめがあったことを認定しました。
 先月末、町がJR矢幅駅近くに設けた献花台には、花束や飲み物などが供えられていて、5日も朝早くから献花に訪れる人がいました。

(献花に訪れた人)
「同じ町内に住んでいて、何もしてあげられなかったっていう思いがすごくあって、やっぱりこの日は私たち同じ町に住む者にとって、忘れられない日かなと思います。二度とこういう悲しいことを、繰り返さないようにっていうことを願っています」

 矢巾町は第三者委員会の報告を受けて、いじめ防止についての条例を制定し今年度から施行しています。条例では学校のいじめ対策が義務化され、町内の小中学校では4月から、複数の教職員がいじめや問題行動について、情報交換を行う会議を毎月開催しています。
 また男子生徒が通っていた中学校では先月30日全校集会が開かれ、生徒と職員が亡くなった男性生徒に黙とうを捧げました。
 矢巾町教育委員会の和田修教育長は5日「二度とこのような事態が起きないように取り組んでいくことが、私たちが果たすべき責務。子どもに寄り添った学校教育がなされるように、指導や支援に一層力を注いでいく」とコメントを発表しました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170705-00010001-ibciwatev-l03