電柱間の電線窃盗、北海道で10件超…停電少ない場所下見、専門技能も駆使 背景に銅価格上昇か

 北海道中央部で、電柱の間にある電線が切断され、盗まれる被害が相次いでいる。今年に入って少なくとも10件確認されており、持ち去られた電線の長さは計約5・5キロに及ぶ。電線に使われる銅の取引価格が上昇傾向にあり、窃盗容疑で捜査している道警は、銅売却を目的とした犯行との見方を強めている。

 被害が確認されたのは滝川市や苫小牧市、厚真町などで、いずれも周囲に住宅が少なく、電線が切断されても停電が発生しにくい場所だった。捜査幹部は「犯行場所を下調べしたのではないか。切断の際に感電の危険もあり、専門的な技能がないと難しい」との見方を示した。高所作業車を使った可能性もある。

 銅価格も事件の背景にあるとみられ、電線事業者の業界団体によると、今月6日現在、価格は1トン当たり70万円と1年間で約1・3倍値上がりした。銅価格が高騰した平成19年ごろも、全国で電線窃盗が相次いだといい警戒している。

産経ニュース 2017.7.8 18:42

http://www.sankei.com/smp/affairs/news/170708/afr1707080016-s1.html