“松阪牛”や“日本酒”などの名前をお互い保護することが日本とEUの間で決まった。日本のブランド名が保護される一方で、シャンパンやパルマハムなど、使っていた名前が今後使えなくなる可能性もでてきている。
偽物からブランド名を守る動きを取材した。

■日本とEUとの間で大枠合意されたEPA(=経済連携協定)で、EU産のチーズやワイン、日本酒など多くの関税が撤廃されることになった。この協定には関税の他に、お互いに地名を使ったブランドを保護するという取り決めも含まれている。
松坂牛の中でも数パーセントしかないという“特産松阪牛”も、保護対象の1つになる見込み。

■特産松阪牛は3月に農林水産省が認定する“地理的表示保護制度”に登録された。この制度は、地名を使ったブランドを国が審査の上、登録し、保護するものだ。特産松阪牛の登録を申請した松阪市長は、偽物が出回るのを防ぐ目的もあり申請したという。

■“日本酒”という名称も保護されることになる。山形県で120年以上続く老舗の酒蔵では、約30か国に日本酒の輸出を行っている。日本酒という名前が広がることで、ワインのような“世界のアルコール飲料”になってほしいと話す。

■イタリアのパルマで作られる生ハム“パルマハム”は、EUで“プロシュット・ディ・パルマ”という名前で保護されている。そのため、今後、日本でパルマハムを使っていないものに“パルマ風”などの名前をつけることが禁止になる可能性がある。

■わかりやすいということで“パルマ”のつくメニューを提供している飲食店では、「名前を変えなきゃいけなくなる」と、戸惑いの声も。農林水産省によると、パルマ風などの使用について「本家にあやかろうとしたか」が使用禁止の判断基準になるという。

詳しくは動画で。

配信 2017年7月12日 19:02
日テレニュース
http://www.news24.jp/articles/2017/07/12/06366836.html