サンマの漁獲制限、合意できず 中国の反発強く  :日本経済新聞
2017/7/15 20:15
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS15H1N_V10C17A7000000/

 サンマなど海洋資源の管理について話し合う北太平洋漁業委員会(NPFC)の年次会合が15日、札幌市で閉幕した。乱獲防止にむけて日本が提案した漁獲枠の創設は中国などの理解が得られず、結論は来年に持ち越しとなった。乱獲が続けば「秋の味覚」であるサンマの価格上昇を招く可能性もある。

 足元の北太平洋におけるサンマの推定資源量は178万トンと2004年より6割減った。日本の排他的経済水域(EEZ)付近での中国などの漁獲急増が一因だ。

 日本は会合で8カ国・地域全体の漁獲上限を56万トンにするよう提案した。近年の漁獲実績(35万〜60万トン程度)を踏まえ、日本約24万トン、台湾約19万トン、中国約5万トンなどと割り振ったが、漁獲制限に抵抗する中国と折り合えなかった。

 神谷崇・水産庁資源管理部長は閉幕後の記者会見で「主に中国などの反対により合意をえられなかった」と述べた。