山形大工学部(山形県米沢市)4年の男子学生が自殺したのは、助教によるアカデミックハラスメント(研究・教育で地位が上の人が行う嫌がらせ)が原因だったとして、
両親が同大と助教を相手取り、約1億2000万円の損害賠償を求める訴訟を山形地裁に起こしていたことが分かった。

訴状などによると、男子学生は2015年11月に同市内で自殺した。同じ研究室だった40代の男性助教を「恨んでいる」とのメッセージが、スマートフォンに残されていたという。

両親の相談を受けた同大は、外部有識者の調査委員会を設置。調査委は16年6月、助教に暴言を浴びせられる様子が目撃されていた▽家族に相談していた−−などの事実があったとして、アカハラと自殺の因果関係を認める報告書をまとめた。
これを受け同大は同年10月、助教を停職1カ月の懲戒処分にしたが、自殺については明らかにしていなかった。

裁判で同大と助教はいずれも争う構え。小山清人学長は3日の定例記者会見で「大学の立場は裁判の中で明らかにする」と述べた。【松尾知典】

配信 2017年8月3日 20時28分(最終更新 8月3日 21時21分)
毎日新聞
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