https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170915-00000019-wordleaf-bus_all

インターネット黎明期から、台風が来るたびに「コロッケが売れる」という噂(うわさ)が
流布され続けています。15年以上経ったいまでも、ツイッターでは「台風が来るので、
コロッケ買います」などという投稿が相次ぎ、テレビ番組でも取り上げられます。
「台風の日にはコロッケが売れる」という話は本当なのでしょうか。大手流通各社に聞きました。

「台風でコロッケが売れる」は本当か?

スーパー大手のイオンを傘下に持つイオンリテールの広報部は「『台風でコロッケが売れる』
という噂自体はデリカ担当も聞いたことがあるとは言っていましたが、台風が来るからといって
特にコロッケが売れる、というデータはありません」ときっぱり否定します。イトーヨーカ堂の
セブン&アイ・ホールディングス広報センターも「そういう事実は確認できない」といいます。

コンビニではどうなのでしょうか? ローソン広報室は「台風でコロッケの売り上げが伸びる
というデータはありません」とこちらも否定。セブン-イレブンも「そのような事実は確認できません。
あくまでもネット上の噂ではないでしょうか」と困惑気味でした。 

この噂が広まったのは、2001年8月にネットの掲示板で「台風に備えてコロッケを購入した」
という旨の書き込みがあったのがきっかけのようです。結局、「台風でコロッケが売れる」という説は、
大手流通各社への取材では確認できませんでした。

コロッケよりも買っておくべきものは?

各社によると、コロッケと違って、台風の接近前によく売れる食品は、レトルト食品やカップ麺
だそうです。ファミリーマートの広報室は「カップ麺やパンなど翌日でも食べられる食品が伸びる
傾向があります」と話します。

スーパー大手のイトーヨーカ堂でも、飲料水やレトルト食品など、保存がきいてすぐに食べられる
食品が台風接近前に売れるそうです。

イオンリテール広報部では、食品以外に卓上用ガスコンロとガスボンベ、懐中電灯、電池、ロウソク、
携帯ラジオ、携帯電話用充電器など、災害時に重宝する製品が売れる傾向にあるといいます。

防災の準備も忘れずに

気象庁によると、台風18号は17日から18日にかけて日本列島に沿って北上する見込みで、
広い範囲で大雨や暴風などによる災害発生のおそれがあるとしています。

いつ、どんな被害があるか分かりません。「台風コロッケ」で盛り上がるのも楽しいですが、
防災の準備も忘れずにしておきましょう。